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教科「日本語」のねらい

世田谷区は19年度から「日本語」教育特区認定を受けて、小中学校で「日本語」という教科が新設されている。
「国語」のほかに、「日本語」。
何やるんじゃい、と思ったら、古文・漢文の暗唱とかしてるらしい。
漢文て、日本語じゃないデスヨ?
あとその一環なのか言葉にきびしくて、男女とも「さん」づけとか、
毎月標語みたいのがあって(「感謝」とか「あいさつ」とか)、
なんだか窮屈な雰囲気なのだ。

と思ってたところで、世田谷区の教育長若井田正文氏が「日本語」について講演をするというのがあったので、行ってきた。
判明したのは、その教育長独自の認識のもとにつくられたものだ、ということ。
元々高校の数学の先生→NHKテレビでも数学教える→数学にも言葉が重要→カウンセリングを学ぶ→区の教育指導課へ、という素晴らしい経歴の持ち主が、考えたものらしい。

日本語には「もったいない」みたいに、訳せないけどいいことばがたくさんある。それは概念自体も日本独特のもの。だから日本語を大切にして、そこから考えるのが大事。
日本語には大和言葉と同じくらい漢語も入ってきて使いこなしている柔軟性もある。
だから、物事を深く考えるのも日本語、漢文暗唱するのも日本語、ということだそうな。

わかりにくいよ!
たまたまあった講演を聞いて、そういうことかと思ったけど、
それが教える先生や、ましてや子供に伝わるのか、はなはだ疑問。
若井田氏は自らの体験から、どうしても「日本語」にこだわりたかったらしく、特区申請で「日本語は海外の人に向けた言語として扱うもの。国語ではだめなのか」という国の要望を押し切って、日本語という教科名に押し切ったそうだが、そこまでの熱意が共有されているのでしょうか。


根深いテーマなので、また今度。