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好きに書いています

加古里子 絵本への道

ある企画を考えて某女子と話していたとき話題が出て、昨年末から猛烈に気になっている人。
それは、加古里子先生。
はい、「だるまちゃんとてんぐちゃん」の、かこさとしです。

だるまちゃんシリーズや「からすのパンやさん」のような絵本はもちろん、
伝承遊びや、科学えほんなど、子どもの頃すごくすごく好きだったのでした。
それが、自分の子の本選びをすれば普通に定番で売ってるし新シリーズもどんどん出て、今も新作を描いておられる、ということがわかり、がぜん加古熱が再燃したのであった。


あわよくば全加古本読破をめざそうか、と勝手に盛り上がり、図書館へ。
あるよーあるよー、やまほどありますよ。
「かわ」「だむのおじさんたち」「だるまちゃんとだいこくちゃん」「あかしろあおいち」「よわいかみつよいかたち」「ほねはおれますくだけます」
タイトル見てるだけで、楽しいですよ。

そして、凄いものを見つけてしまいました。
加古里子 絵本への道 ―遊びの世界から科学の絵本へ―」加古里子(福音館書店
加古先生の来歴を、過去書かれた絵本論や聞き語りでまとめられた、自伝的な一冊。
これはもう……感動的でした。
あの広がりのある空間や、細かい描き込み、始まりと終わり、連続と飛躍、図鑑と科学絵本のちがい、など、すべて理由がある。それはおもに「子どもに伝えたいことを伝わりやすいように作る」ということ。こぐまちゃんが朝起きて、帰って寝るまでの話がなぜあんなに好きで、今でも鮮明に覚えているのか、納得だ。スコンとはまった。

さらに極め付きは、あとがき。
自分はこれまで三度の過誤をおかした、ひとつは軍人を志したこと、第二はその過ちを取り戻すべく自分のできそうな目標を二百あげたがまだ半分しか達成していないこと、最後は残りの時間を計画通り使えず空費していること…といったことをユーモアや、データをまじえ、かつ大変に謙虚に語られていて、実際ちょっと泣きました。

4月に高知で展覧会があることを知り、行きたい気満々になっています。
http://taco.moo.jp/artinfo/2008/03/post_180.html

絵本への道―遊びの世界から科学の絵本へ

絵本への道―遊びの世界から科学の絵本へ